2009
07
10

日本アニメは海賊版で見る!中国動漫事情

Amazon_cn.jpg
中国版のAmazon(Amazon.cn)では、正規品に混じって海賊版も大量に販売されている。

風刺萌えキャラ「GreenBar」に意外性を覚え、中国アニメ事情を調べたらトンデモナイ事実に直面。
2008年5月、中国の国家ラジオ映画テレビ総局 (広電総局) は 「テレビアニメ放送管理に関する通知」 を発表。 その内容とは「アニメ産業育成及び青少年への影響の観点から、外国アニメ放送を厳しく規制」するものでした。

PM5時~10時まで海外アニメの放送を禁止し、その時間帯には中国の国産アニメあるいは子供番組を放送することを義務付ける。 それらのうち、海外/中国企業の共同制作作品の放送についても広電総局の認可が必要。 またアニメ放送時間の内外比率は7対3とする規定の徹底を命じる。

なるほど・・・当の中国人にも疑問視されているらしい同通知ですが、ネット上に散見する中国語字幕付き日本アニメの動画や、膨大すぎて正規版の見分けがつかない海賊版DVDなどの理由が一つ納得できました。

Record China 「日本アニメは海賊版で見るしかない?!」 より
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=15865


もう少し眺めたら、本気でこう考えているのか?やや滑稽な記事もあったので併せて紹介。

「業界指摘による、日米アニメ作品を超えられない理由」

日米に追いつくのに必要な創造性や人材育成、知的財産権保護など多くの難題を抱えている。
日本はアニメ作品の前にコミックを発行し、成功したものだけをアニメ化するので失敗のリスクが低い。
なおかつ関連商品の販売もパラレル進行して利益を上げている。
中国では作品内容に関わらず、アニメ作品は安く買い叩かれる通例があり、良質作品を生む土壌がない。
中国では、まずアニメ製作ありき。
放映開始後に不人気となれば悲惨であるし、関連商品が市場に出回る頃には海賊版に占拠されている。

「国産アニメはなぜ、日米作品を超えられないのか?」 より
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=32261

「中国文化報 記者の考察する、日本のマンガ・アニメ産業モデル」
マンガ出版・アニメ制作・版権ビジネス・関連グッズ製作など複合化された産業チェーンが整備されている。
大多数の日本人はマンガの影響を強く受けており、首相や企業幹部にもマンガ好き(理解者)が多い。
一定以上の確率でのヒットが見込まれ、持続可能なビジネスモデルとなっている。
作品の20~30%が社会的な認知を得て、5%程度がヒット。そして1%程度が長期継続のブランドとなる。
成功を支えているのがファン教育であり、書店やテレビでは広告や予告が頻繁に流されている。
さらにファンクラブ的な活動もあるなど、企業がファン教育に注力している。

「日本、成功の秘密は?!整備されたビジネスモデル」 より
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=31727

商業的な構造分析はともかくとしても、「文化」や「問題」の捉え方には苦笑させられるものがあります。
なお北京大学 文化資源研究センターの張頤武教授による「アジアで日本マンガ・アニメ文化が広まった経緯」の見解は、かなり明瞭でした。

アジア各国に日本のマンガ・アニメは浸透しているが、その理由の多くはアジア各地の華僑向けに中国語の海賊版が多数出回ったため。 また中国大陸にも香港・台湾経由で翻訳付きのものが持ち込まれた。

まぁ実際には、ごく単純に「オモシロイから」がこれらに付加されますよね。
どんな商品も良くなければ売れない。 そればっかりは、日本人とか中国人とか関係のない話ですもん。


一方で大衆の捉え方を紹介。
Anime_Fes.jpg
'09年4月 浙江省杭州市で行われた第5回中国 国際アニメ・漫画フェスティバル
2008年開催では延べ67万2000人を動員し、同国の「動漫」文化を物語る結果に。

Haruhi_kosu.jpg
江蘇省徐州市で開催された大規模なコスプレ大会。 
「コスプレ」「御宅族」「同人」「萌」「腐女子」「羅莉控(ロリコン)」は、既に中国語に定着とか。

DoDo.jpg
国産アニメ「大口ドゥドゥ」には、日本アニメのパクリであるという批判が国内から多数寄せられたそう。

China_Ultla.jpg
特撮番組「金甲戦士」の視聴者からは「日本のウルトラマンそっくり」との猛烈な抗議があがったとか。
曰く「情けない」「ここまでひどいパクリは初めて見た」「中国にパクリじゃないものなんてあるか?」「いっそのこと中華パクリ共和国に国名を変えたら?」など、辛らつな意見もあった様子。


「青少年への影響」から禁止するが、「産業育成」と「創造性や人材育成」はしたい。
「海賊版」や「パクリ」によって生み出された「文化」からは、「知的財産権」による利益と租税を確保したい。


日本人に「矛盾」という言葉を伝えたのは中国人のはずですが、当の中国人はとっくに忘れてしまったようです。



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