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2009
08
04

「裁判員制度」がスタート、一方で対象起訴が大幅減?

Saiban.jpg
裁判員制度下での、地裁法廷のイメージ画

といっても、該当するような凶悪事件が減っている訳ではありません。
どうやら、検察側によって対象裁判での起訴を避ける「罪名落とし」が増加している模様。
共同通信社の集計によれば、「裁判員制度」の施行から2ヶ月間に起訴された対象事件は276件だったそうです。
これは過去5年間の月平均起訴件数比で約半数(53%)程度と、大幅に下回る異様な事態。

具体的には(月平均件数:カッコ内は過去5年間のデータ)

強盗致傷罪         34件 (74.7件)
殺人罪            31件 (53.2件)
現住建造物等放火罪   10.5件 (25.5件)
強姦(ごうかん)致死傷罪 8.5件 (20.6件)
傷害致死罪          8件 (16件)

と一目瞭然。

関係弁護士らは
「検察が裁判員裁判を避けるため、強盗致傷を対象外の窃盗と傷害罪で起訴するなど"罪名落とし"をしている」
「検察は慎重になっているが、被告には有利なので一概に悪いとも言えない。"罪名落とし"が多いという印象を持っている弁護士は多い」
と指摘。

実際の事件では
●「男が男性会社員をけって転倒させ軽傷を負わせた上、バッグを奪った」
→警察は「強盗致傷容疑」で送検
→検察は「恐喝」と「傷害罪」で起訴

●「無職の男が初対面の男性の首をひも状のもので絞める」
→警察は「殺人未遂容疑」で送検
→検察は「傷害罪」で起訴

●「男による景品買取所 強盗致傷事件」
→警察は同「強盗致傷容疑」で送検
→検察は「処分保留で釈放」

などがあった様です。

この件に関し検察側は「立証ができなくて罪名を落とすことはあっても、意図的にすることはない」と"罪名落とし"を否定していますが、法学研究者の指摘によれば、国の政策である裁判員裁判で無罪を出せば検察側に大きな失態となる。検察は威信を守るため、絶対の自信がある「確実なヤマ」のみを慎重に選び起訴しているのでは?という指摘もあるようです。

また、警察関係者も「証拠がありながら起訴しなかったのは、捜査に対する裁判員の心証を意識しすぎたためではないか」という疑念を抱いているそう。

sapporojurycourt.jpg
「裁判員制度」仕様となった、札幌地裁法廷

法を守り遂行する権力者が、足利事件のような「冤罪」を生み出すのも許しがたい事象ですが、一方で事務効率的に「違法事案」を消化しようとするのも義務を果たしていない行為かと。
或いは、確実な証拠を残すまいとする意図的な犯罪が有利となるのでは?という懸念も感じます。

47News(共同通信 報)より
http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009072301000798.html


余談ですが、かつて日本にも「陪審員制度」が有ったことをご存知でした?
gallery01.jpg

1928(昭和3)年から1943(昭和18)年に廃止されるまでの僅か15年間ですが、日本にはかつて陪審員制度があったようですね。

以下ページに紹介があります。
「法務省 裁判員制度コーナー」
http://www.moj.go.jp/SAIBANIN/koho/gallery02.html


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