2009
10
08

ハチロクぅ? FT-86がイロイロ話題ですね

TOYOTA_FT86.jpg

先日トヨタから発表された「FT-86 Concept(エフティー・ハチロク・コンセプト)」が話題のご様子。
同車は千葉市 幕張で24日から一般公開される「東京モーターショー2009」出展の小型FRのスポーツ・コンセプトカーとか。
「FT-86 Concept」は、トヨタ・富士重工業によって共同開発され、2011年末に市場投入を目標とするFR(フロントエンジン・リアドライブ)スポーツカーのコンセプトモデル。 生産は富士重工業が担当し、トヨタ・スバル両ブランドでの販売が予定されています。

まぁメーカーでの費用対効果の都合上、このサイズ・価格帯でファミリーカーとのシャシー共用が出来ない新規FR車というのは死滅(外寸⇔室内寸などから、駆動系が車内を縦に突き抜けるFR車は著しく非効率)と思われていたので、その点は歓迎すべきでしょうか。
トヨタとしても「スバル=ボクサー(水平対抗)エンジン」だが、同エンジンは言わば「象徴」であって、現代の一般的なシャシーに使うメリットがない。 しかし今や「スポーティーなイメージがある」利点を、巧く使いまわそうとする努力があるように感じます。 またFRスポーツとしてウルトラネームバリューな「ハチロク」を同時に掲げてきたのも、マーケティング戦略の一環なのでしょうね。

FT86_concept2.jpg
全体としては近年流行のフォルムですが、リアクォーター付近の処理など、一連のトヨタのクーペデザインにては珍しい「懐古的なクーペ・フォルム」といった印象を持ちます。
眺めていて思ったのは、コレって「ハチロク」ってより、むしろ元「セリカ」のデザイン・スタディなんじゃ?という感覚。
まぁ「ハチロク」に強く似せる必要はありませんし、同じ会社なので旧「セリカ」とのデザイン共通性があっても当然ですが・・・


「ハチロク(レビン)」のデザイン・アイディンティティーは、フラッグシップ・クーペ「ソアラ」に縁るもの。
TOYOTA_D.jpg


フロント周りはセリカ最終モデル(ZZT231)の進化形、さすがに「似ている」とまでは言いませんが、部分的には同社の初代セリカ1600GT(TA-22)、或いは「'60年代後半~'70年代のクーペデザイン」の匂いがします。
ZZT231.jpg
セリカの最終と、初代モデル。 初代画像はファントムトップ仕様でイメージが崩れますが・・・「同系色・印象的なフロントマスクが見えない・ダックテール装着」と選んだらコレしか見つかりませんでした。

70ford_torino_cobra.jpg
初代セリカのデザイン参考? '69年の米フォード トリノ コブラ (Ford Trino Cobra)


「FT-86」の近代的ながら、どこか懐古調のスパルタンな内装
FT86_Concept.jpg

FT-86車内:小気味良い質素さですが、スポーツカーにしてはアクセルペダル位置が高いような・・・
Toyota_ft86concept3.jpg


初代セリカの標準インパネ画像が見つからず、ミニカー画像で申し訳ないのですが・・・当時のスポーティ・クーペ室内の雰囲気は伝わるかもしれません。
TA22_Toy.jpg

ちなみに「ハチロク」の室内は、スポーティながらソアラに倣った(当時・価格帯にしては)未来的・上級なイメージで構成されていました。 (GT-APEX デジタルメーター仕様)
GT_APEX.jpg






そういえば近年欧米のクーペ・デザインも、それらが華やかなりし年代の懐古調が流行ですね。
Dodge_Challenger.jpg
'70年代の人気車種ダッヂ・チャレンジャーと、現代に蘇った同車

'70年代は日本でも高性能なスポーティクーペが人気でしたが、それらは米「ポニーカー」や欧州クーペに倣ったもの。 全車共通の「丸目4灯ヘッドライト」が当時の流行と判りますねぇ。
GTO_TA22.jpg
米国調な初代「三菱 GTO-MR」と「トヨタ セリカ1600GT」

117Cp_Silvia.jpg
欧州調の「いすゞ 117クーペ」と初代「日産 シルビア」

参考:初代セリカをベースとした、40年前の第16回東京モーターショー トヨタ出品車「EX-1」
16stTokyoMotor Show69_EX1


安全法規上フロントデザインの復刻は難しいでしょうが、懐古調ならコレが良いですね。
2000GT_MF10.jpg
トヨタ 200GT(MF10)


同時にエコにも配慮するなら、コレでしょう。
UP15_S800.jpg
トヨタ スポーツS800 (UP15)
大衆車パブリカがベース 45PSの空冷 OHV水平対向2気筒エンジンながら、軽さと空力の良さを武器に直列4気筒DOHC 70PSエンジンのホンダS800と互角に渡り合った、知的なスポーツカー。


にしても、このFT-86は市販価格250万円~300万円とのこと。
相応な価格設定なのでしょうが、エコイメージで低燃費な「プリウス」「インサイト」がコレより安く買える時代に、果たしてどれぐらいの商機があるのでしょう?

実質的な給与水準が25年前に戻ったとも言われる昨今、もし若者をターゲットとするなら200万円未満が妥当な線と感じますし、若者をターゲットにしなければ、世代につれ「クルマ離れ」が進む気もします。
ちなみに今でこそ超人気な「ハチロク」ですが、新車当時に購入した方によれば「当時はむしろ不人気車で、通常総額200万円超のところ、値引きが大きく170万円台で購入できた」と聞きました。

世界的な不況を理由に欧米主要メーカーが相次いで参加を見送り、国際色の乏しい「かつてない寂しいショー (業界筋)」というようなコメントが目立つ東京モーターショーですが、世界のトヨタ FT-86は一石を投じることが出来るかな?


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