2009
10
09

JICD 日本情報通信開発株式会社 ってどんな会社?

Winny_JICD.jpg

かんぽ生命保険が8日に発表し、複数メディアが伝えるところによれば、旧日本郵政公社時代の簡易生命保険契約者のうち1万3574人の個人情報が、ファイル交換ソフト「ウィニー(Winny)」のネットワーク上に流出とのこと。
発端は2007年3月に遡り、旧日本郵政公社がシステム開発を委託した日本情報通信開発(JICD)の社員が作業のため会社から自宅パソコンに顧客情報をメール転送。その後自宅のパソコンがウイルスに感染し、情報がWinnyを通じて流出した模様。

ニュースを見た当初、なんとなく「業務委託会社のさらに下請け社が、杜撰な管理状態のまま派遣社員に・・・」と思きや、そうでもないようです。 社名が公表されていたことから、ちょっと調べてみました。
まず「Winny」や「ウィルス」とは一切無関係に、一報にはツッコムべき疑問点がありますね。
重要な個人情報を「メール」で送るなどという、暴挙の段階でアウト!
同社は「システム設計開発、同保守及び運用」という専門業種のようですし、「勝手に行った」とは言うものの「社員」とのこと。 同社の資質・体制は大いに疑われます。

(当然ですが)社名が公表されていましたので、気になって調べてみました。

と・・・同社ホームページの画像を引用しようと思ったところで、「サイト規約」に全情報の許可なし転載を禁じる一文を発見。 この時点で"イラっと"したので、大いに調べましたヨン!
※ちなみに、JICDホームページは「IEに依存したサイト構文」となっており、他ブラウザでは正確に表示されません。※

日本情報通信開発株式会社
http://www.jicd.co.jp/index.html

まず、日本情報通信開発株式会社 JICD は1985年に設立。
同社「沿革」記述によれば
「かんぽ」の情報・オンライン系システム「しか」手掛けていないように見えます。

「株主」記載からは
「日本電気 株式会社(NEC)」「株式会社 日立製作所」「株式会社 野村総合研究所(野村総研)」「日本アイ・ビー・エム 株式会社」(記載順)が共同出資した会社と見受けられます。

「会社概要」の役員名を調べました
代表取締役社長 戸澤 弘男
69 年(昭44)東大法卒、同年郵政省(現総務省)入省。
93年北海道郵政局長、94年大臣官房審議官、96年東海郵政局長、97年東京郵政局長、98年大臣官房人事部長、99年基盤技術研究促進センター理事、01年エヌ・ティ・ティ・ドコモ関西取締役、02年~06年エヌ・ティ・ティ・ドコモ中国 代表取締役社長 を歴任の模様

専務取締役 橋爪 光教
(検索によって調べられた範囲では)1991年 旧郵政省 郵政総合研究所(現・財団法人 ゆうちょ財団 )第一経営経済研究部 在籍、06年~07年日立製作所 顧問、同06~08年財団法人 郵政福祉 財政計画委員会 委員

常務取締役 石上 昭治
日本郵政公社時代に、高知中央郵便局長 (年次不明)

とまぁ、バリバリのグループ会社なご様子。 素人なのでそういう言い方が適切かどうか存じませんが旧郵政組の「天下り」先というんでしょうかねぇ。

日本情報通信開発株式会社
http://www.jicd.co.jp/index.html



ちなみに、JICD「情報セキュリティ管理に対する取組」では
「情報漏えい」に関し「責任を持って管理すること」を「当然のこと」と言い切り、本年度 ISO027001認証を取得したことを誇らしげに掲載しておりまする。

JICD「情報セキュリティ基本方針(PDFファイル)」
http://www.jicd.co.jp/corp_info/vision/images/isms006.pdf

JICD_Winny.jpg
画像はウィルス感染のイメージです

日本情報通信開発株式会社
http://www.jicd.co.jp/index.html


余談ですが、結果としての挙動は極悪ながら、感染形態としてはごく初歩的なミスを誘うこの手「暴露ウィルス」は、悪質というより「こんなものに感染するようでは、ファイル共有などしてはいけない」という警告・悪戯に近いものと感じます。
ですが、PCもデータも扱うのは結局人間なので「ミス」は有り得る。 万が一に備え、ファイル共有などを行うPCは専用機を「当然」のこととして用意する。 私は素人ですが、少なくともこの程度は理解できます。

前記メールの件も含め、そんな「有り得ない」行為をするシステム屋のプロが在籍する会社ってオカシクないですか? それとも「故意に流出させた」のかな?


そういえば、今日はこんなニュースも。
「Winny」開発者・金子勇氏、逆転無罪、大阪高裁で控訴審判決
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091008_320251.html

逮捕前のやや挑発的とも取れる言動はともかくとして、「高性能ライターを作った人は放火の原罪」的な「魔女狩り裁判」が無罪となったことは幸い。 日本の司法は、まだ適正に機能しているように感じます。

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4 優れた開発者の頭の中をのぞけた気がします
5 研究機関でWinnyを使わないという誓約書を出させた組織があるそうです。
5 P2Pソフトウェアの「技術解説書」としておすすめできる良書
4 P2Pソフトウェアの設計・開発ノウハウ
4 Winnyの正しい理解か
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