
表題通りですが、 IDEから AHCI にモード変更したIntel系 PC( Windows Vista ) 上で、 IDE モード時にはなんともなく使えていた PATA ⇒ SATA 変換接続 HDD の転送速度が異常に遅くなる=「(通称)PIO病 」が発生しました。
それほど速度優先しない外付けのバックアップ用だったので、(面倒で)しばらくは USB 変換にしてお茶を濁していましたが・・・やっぱり遅い!
ちゃんと調べてみたら、ドライバ更新であっさり解決っ! ・・・といった顛末を掲載してみます。
Windows 7 ユーザー向けに、一部更改
AHCI ドライバ ( iaAHCI.inf ) さえ入っていれば、 Windows 7 では無印 ICH9 でも AHCI コントローラを自動認識します。
もちろん、お使いのマザー BIOS で AHCI をサポートすることが必須です。
Windows 8 世代へ、さらに更改
下記はかなり旧世代な構成での話ですが、最新 Windows 標準ドライバおよび Intel RST 共に IDE-SATA 変換の動作をサポートしていないことを確認しました。
限定的な解決方法には旧世代 Intel ドライバを使う手法もありますが、今後は IDE ドライブと IDE-SATA 変換がアウトオブデートな製品と理解すべきかも。
構成・症例とも更新著しい PC 世界では、もう旧態な話? それとも・・・こんな事例、誰も悩んでない? 事前の情報収集に Web検索してみても、古い情報ばかりでマッチした情報はありませんでした。
ならば、という訳で自分で書いてみることに。
事の起こりは、ICH9 無印の M/B に IDEモードで初期インストールした Vista を AHCI へ設定変更したことから。
結果にはそこそこ満足していたのですが・・・ある日、バックアップ用の SATA変換ボード( JM 20330 チップ品)接続な旧式 PATA HDD が「 猛烈に遅くなる( 4MB/s程度 )」ことに気付きました。
比較に別の PATA HDD を繋いでも同症状、また経過・周辺状況として IDE モード時と Windows 7 上では発生していないことから、「 AHCI ドライバ関連に起因かな?」とは感じていました。

なお、同症状は、当方環境において
Vista の標準ドライバ 「 Standard AHCI 1.0 Serial ATA Controller 」
Intel 製の旧バージョン 「 Intel(R) ICH9 Family 4 Port SATA AHCI Controller 」
の両方で発生すること確認しています。
で、結論ですが AHCI ドライバを Intel製の最新版に書き換えることにより、かんたん修復でしたぁ。
同症状だが別原因というケースもあり得るでしょうが、( ICH 無印の AHCI 化)流行当時の実行・情報などから、やや旧いドライババージョンのまま AHCI (変更)運用されてる方は、ドライバ・バージョンを要確認かもしれませんよ。
それに ICH 無印版では本来「該当しないドライバ」なので、更新には手動適用が必須。 忘れがちでは?
それでは、実行手順です。
Intel ダウンロードセンターより、Intel(R) Matrix Storage Manager(以下 IMSM に略)をダウンロードします。
Intel(R) Matrix Storage Manager (「 Intel ダウンロードセンター 」での検索結果リンク)

症状修復となった、現時点での最新版は上記の「バージョン8.9.0.1023」でした。

ただしダウンロードした IATA89CD.exe は、ダブルクリックでは ICH 「 無印 」システム上に展開出来ません。

そこで、内包するドライバのみを抽出します。
AHCI ドライバの抽出方法
具体的には、「ファイル名を指定して実行( Win + r キー)」>「参照(B)」 から、IATA89CD.exeが置いてある場所を指定。 さらにその末尾に、コマンドオプション「 -A -A 」を付加します。
Cドライブ直下にあるなら=『例:C:\IATA89CD.exe -A -A 』ですね。

これで展開実行。

なお、結果としての展開場所は "C:\Program Files\Intel" となり、ドライバはその中の"\Intel Matrix Storage Manager\winall" に存在します。(「32bit版= " Driver" 」及び「 64bit版= " Driver64 "」)
次にドライバを更新します。
「デバイスマネージャ」を開き、~SATA AHCI Controllerの「ドライバの更新(P)」>「コンピュータを参照してドライバソフトウェアを検索します(R)」>「コンピュータ上のデバイスドライバの一覧から選択します(L)」をクリック。
「ディスクを使用(H)」>「参照(B)」クリックにて、展開済みの上記ドライバ(iaAHCI.inf)を設定して下さい。

なお Windowsの表記上、「ディスクを使用」の時点で「フロッピーディスクからインストール」という表題が出てますが、 HDD 上からの設定で問題ありません。
結果、新しい一覧が出てきますので、適用すべきファイル(モデル名)を選択。

私の PC 環境から ICH9 系での説明、設定ファイル選択となっていますが、 ICH10 系でも同様手順でしょう。
(更新訂正: ICH10 系は無印でも AHCI サポートでしたね。)
ちなみに、ドライバファイル選択を間違えるとブルーバック=Win起動せず(セーフモードもしくは Windows の修復にてリカバリー可)となるようですので、各自で事前情報を集めて実行して下さいね。
オマケ:「速度面で有利なのは、どの AHCI ドライバ?」
ドライバを幾つか切り替えて検証していたので、ついでにドライバ別のシステムドライブ速度も確認していました。
差は僅かですが、AHCI モード動作速度面での有効性が高いとされる「ランダム・リード」値において、上記全ドライバ中では標準ドライバ「 Standard AHCI 1.0 Serial ATA Controller 」が最も高速でしたし、その他のリード・ライト値も同等以上という印象を受けました。
測定時状況の違いなども疑って何度か確認しましたが、結果の優位性は一度も覆らず。
Vista 世代では「 Intel 製ドライバの方が優秀 」という評判と感じていたので、ちょっと意外な感じでしたよ。
Windows Vista では、 SATA/eSATA 接続ドライブが「 SATA2.5規格 」対応 HDD の場合、黙って標準ドライバを利用するのがイイのかも。
WesternDigital 社のドライブは全般に静穏・低消費電力ですが、このGreenシリーズはさらなる静穏版。
WesternDigital CaviarGreen 3.5inch 5400rpm 2TB 64MB SATA/3.0Gbs 500GB/plt WD20EARS-R
posted with amazlet
WESTERNDIGITAL (2010-02-04)
売り上げランキング: 758
売り上げランキング: 758
おすすめ度の平均: 


なお、新世代 Advanced format につき、旧世代の Windows XP にはやや不向きです。
スポンサーサイト