2010
05
10

小学生への IT 教育って?

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連休中、小学生の娘さんを持つお父さんから真剣な質問を受けました。

「うちの子は学年発表会でも2位の成績だったし、何より自身が強い興味を持っているようだ。 やはり、専門的な道を選べるような教育をさせた方が良いのか?」

えぇと・・・もちろん「子を思う親心」という心情的な背景はよく理解できますし、賛同も出来ます。
ただし、小学校で教える「 IT 教育」とやらは「コンピュータ技術」を教えるものではなく、単に「 Windows パソコン」の操作を教えるもの。 仮に技術的な分野で指摘すれば、マイクロソフト社 Office スイート中の「Excel(同系用途別の Word / PowerPoint なども含む)操作」習熟のみしか行いません。
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これらはもはや「コンピュータ技術の基礎」などではなく、やや大げさに言うと「コンピュータ技術者を目指さない者」を対象とした内容なんです。
つまり図画工作や技術家庭レベルの、一種の情操教育と考えた方が良いんですよね・・・。

実に単純な話です。
類似の技術論として、将来ピアニスト或いはピアノの先生が出来るような教育をするとしたら、「ピアノのお稽古」に行かせるのであって、ピアノ曲を聴く為にわざわざ「(特定メーカーの)機械の操作法」を教えたりしないでしょ?

まぁもちろん、そのことで同方面に強い興味を持ち、やがては専門家への道を目指す子も出てくるでしょう。
ただし、砂に染み込むがごとき高度な吸収力をもつ幼年期に「専門的に学んだ者」と「そうでない者」の差は、その後如実に現れる可能性が非常に大なんです。


ちなみに、知人の息子さんには大学の IT 系学部に通う青年がおり、たまに雑談をします。
彼の世代は小~中学校期に Office 系ソフトの習熟授業を受けた世代ですが、全く不得手で基本的な操作法以外を知りません。 もちろん、必要性がないからです。

私自身はパソコン教育など無い時代に育ちましたが、中学時代にゲームをやりたい一心から BASIC プログラミングを行っていた時期があります。 ただし、当時の自身に「プログラミングしていた」という認識は全く無く、単に英数字の文字列を打ち込んでパソコンに記憶させると、ゲームが出来るというレベル。
でも思い出すと、我ながら当時の吸収力を羨ましく思います。バグ確認に「↓」キーを押しっぱなしで画面を流す速度でも瞬時に気付き、雑誌の掲載プログラムを眺めただけでミスというかバグが判定出来ました。
ただしそれは特別な技能などではなく、当時のゲーム仲間は皆出来ることでした。


親が専門知識を持ち、小中学生時にプログラミングやシステム構築など教わった子供と、パワポの発表会で優秀な成績を収めた子供とでは、実は「コンピュータ技術」に雲泥の差があるんです。
前者は「技術者」になる可能性を高く秘めていますが、後者は「(現在主流の)パソコン事務系の処理に強い」という「オペレーター」的能力しかありません。
一般的な実社会ではその能力すら高く評価されますが、それのみで職業とする技術でない(差はあっても、少し学べば誰でも出来る)ことは確かです。




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