2011
01
18

今春 " SandyBridge " じゃない自作 PC

Intel_Loadmap.jpg

Intel の新世代アーキテクチャー " SandyBridge " が発売になりましたね。
初期ロットの宿命?対応マザー側には若干の不具合も散見されるようですが、「アーキテクチャー更新期のモデル」としては比較的廉価な構成になることもあり、概ね歓迎されているようです。

今記事では、「数年ぶりの自作で浦島太郎」「自作で重要なのはコストパフォーマンスっ!」って方向けに、 今現在の自作 PC パーツ情報を少しまとめてみました。
SandyBridge_Q1.jpg

表題には反しますが、 " SandyBridge " 世代機なら最も安いモデル構成でさえ、多くの人が満足できます。
5 ~ 7 年前に自作機を作った・ BTO マシンを買ったという方は、プラットフォーム全更新でかなり幸せになれるでしょう。

価格帯的にも「マザーボード+ CPU 」で 2 万 8 千円前後からありますし、各種セット品や BTO マシンもリーズナブル。
また、性能面でも 4Gamer.net さんの記事『従来製品をまとめて葬り去る ...』が、 " SandyBridge " 機のコストパフォーマンスを良く表している気がしました。


衝撃の近年 CPU 性能表 (MAXON社製 CINEBENCH R11.5 によるベンチマークテスト)
CINEBENCH_R11_5.jpg


注目は、現実的な実用上の体感性能とも言える " Single Thread " (単スレッド性能)スコア。
Core i3-2xxx の最廉価帯でさえ、 45nm プロセス世代の全 CPU を完全に凌駕します。


他方で AMD 社の現行 CPU ( Phenom II X6 1000 シリーズ " Thuban " と、同 X4 900 シリーズ " Deneb " は、シングルコアとして同世代)はもう完全に一世代遅れに追いやられることに。

AMD 製 CPU では普及価格帯に Intel 以上のマルチコア化を押し進めることにより、「(マルチスレッド)ベンチマーク上では」「コスパが良い」ように見えますが、現実的には 4 ~ 6 コアを使い切るようなシステム・アプリはかなり限定されるはず。

少なくとも投入される市場(一般 PC 用途向け)においては、単なる「販売戦略」でしょう。

Intel CPU 環境下ですが、良くある実用性能の比較(値段ほどの差は、全くと言って良いほど無い?)
Work_zip_iTunes.jpg

私も自作家 er の端くれなので AMD 製品の健闘を心から応援しますが・・・価格 / 性能面での競争力は、少し前からかなり乏しいと感じています。
まぁ確かに、「少々旧世代な性能でも、実用上は体感し難い」のですが、現状では Intel 製の旧~旧々世代 CPU と比べる他なく、そうなると決して「安い」とは言い難い。
また、短期間で更新される自作 PC の世界では「ファン層が薄くリセールバリューに劣る」点もマイナス要素の一つでしょうか。


何にせよ、新型がこれだけ安くて高性能だと・・・旧世代機の互換グレードアップパーツに 1 ~ 2 万のコストを掛ける事は、もうかなりバカバカしいかもしれません。



でもまぁ、「更新はしたいが、全体予算で 3 万円が限度」って場合もありますよね。 そこでちょっと考察。


近年の Intel CPU ロードマップは、同社の言う「 Tick Tock 戦略」に基づき推進されています。
Tick_Tock.jpg
2008 年の同社ロードマップ。 ここでの " Westmere " とは、ミドルローレンジにおける " Clarkdale "

これを眺めると " Clarkdale " がソケット世代( LGA1156 )とは相違して、 " SandyBridge " ( LGA1155 )世代にまとめられていることに気付くかも。
アーキテクチャーはもとより、グレードランクや機能こそ違いますが、 " Clarkdale " と " SandyBridge " は、 CPU 単体性能としてはかなり近似なんです。
価格帯別の販売戦略に乗ってしまうと、旧プロセスの " Lynnfield " 比で 1.5 倍近い性能を手にしたかのように見えますが、実はその傾向は低価格帯向け " Clarkdale " で既にほぼ達成されています。


昨秋に計 2 万円程度で構成した自作 PC
i3_540_4GHz.jpg

構成内訳は 「 CPU :\9,200 ( Core i3 540 K0 新品・約 4 GHz にOC )」+「マザー: \5,980( P55 の処分品)」 +「グラフィックカード: \2,000 ( 8800GT ・メーカー再生品)」+ 「RAM : \3,000 (中古、XMP / DDR3-1600 2GB × 2 )」という内容。

そのベンチマークスコア(CINEBENCH R11.5 64bit)
CINEBENCH_Score.jpg


同ベンチマークにおける、 Core i7 970 / 2600 のデータ
CB11_5_Results.jpg
当然マルチスレッドでは勝負になりませんが、シングルスレッドでは 2.5 倍価格の最新 CPU に追随。
逆に上位であるはずの " Lynnfield " は超えたようです。
構成自体は一年ほど前からある旧態なスペックで目新しくもありませんが、自作ユーザーにはこの手のチューニングを楽しむ人も多いでしょう。


" Core i3 " シリーズは低価格帯商品ということでミドルレンジ以上を望む自作ユーザーに忘れられがちですが、 i3 540 の定格シングルスレッド性能は Core2 Q6600 / 9550 を軽く凌駕し、 Core i7 930 同等というデータとなるようです。
CINEBENCH_R10_64bit.jpg
CINEBENCH R10 (旧版)による、ベンチマーク比較

実際に i3 540 の定格動作は、3.2GHz に OC した E6750 機より体感出来るレベルで高速でした。
なお、 32nm CPU では全般に「定格電圧で 4GHz 」「かなり盛っても 4.5GHz 」の壁があるようです。


定格 3GHz ⇒ 4GHz オーバークロックじゃあ、熱い(=消費電力大)でしょって?
いいえ。 C-STATE Tech 有効の「ごく軽度なオーバークロック」ですから、定格動作と大差ありません。
Superπ

今は気温が低いので温度は参考程度ですが
最低で「アイドル時 8w 」というモバイル CPU 並みの低消費電力ですね。


上記構成を、今現在アマゾンで同等内容を新品購入すると・・・
(注:価格は今日現在のもので、日々違います。実際に昨年末より「値上がり」しているものも複数ありました

「 ASUSTek P7H55-M¥ 6,891 」マザーに「 CFD 販売 W3U1333Q-2G DDR3-1333 4GB(2GB x 2枚組) \3,745 」「 Core i3-540 BOX \10,920 」(⇒※注:同リンク先の「こちらからも買えますよ( Amazon.co.jp ) \10,920 」が最廉価」※)
なら 2 万 2 千円未満です。(グラフィックは CPU 内臓を使用)

廉価構成と割り切れば、新世代マザーでの「 EFI 」「 SATA3.0 」「 USB 3.0 」機能は必須というほどでもないでしょう。

ちなみに上記に
HDD 「 WesternDigital WD5000AAKS 500GB ¥ 3,824 」・ケース「サイズ SCY-T33-BK ¥ 3,340」・電源「KEIAN BullMAX 520W KT-520RS ¥ 3,480 」を足すと、一台構成が完成します。(部品小計: \10,644 )
税込合計では 3 万 2 千円チョイってところですね。

これは実際に昨年、 5 年ぶりに依頼された友人宅の自作 PC の更新(Celeron D 325J / LGA775 機より)内容だったりもします。


さらに廉価な内容を問われれば、 LGA775 世代から
「 Celeron E3400 BOX ¥ 3,944 」「 BIOSTAR G41D3 LGA775 MicroATX DDR3 マザーボード ¥ 5,237 」
でしょうか。
上記のメモリー(現行世代とも互換性のある DDR3-1333 メモリーです)を足しても、1 万 3 千円未満と LGA1156 構成比で 1 万円以上安くあがります。
ちなみにオンボードビデオがアナログ出力( D-sub )である点に留意は必要ですが、逆に HDCP (デジタル転送の著作権保護機能)に配慮する必要がない(手持ちのアナログ接続モニターを使い続けられる)というメリットはあります。

もちろん性能は世代なりに多少劣りますが、Celeron E3400 は 45nm " Wolfdale "ベースの Dual-core CPU であり、仮に " SandyBridge " 世代と比較しても、実用上驚くほどの違いはありません。
今や高性能さの引き合いに出される「エンコード性能」云々も、必要十分な能力を持っています。

同時期の旧世代 CPU による「エンコード速度」の比較表
Encord_Time.jpg
Celeron E3400 は、表の E8400 同型コア / 下位スペック版です



いかがです?
" SandyBridge " 機の優越性に揺るぎはありませんが、特定のスペック要望が無く実効性能を重視するなら、価格の下がった旧世代パーツは「よりリーズナブルな自作」かも。
逆に BTO マシンなどでは、旧世代パーツを駆使してまで安くした製品はあまり無いですもんね。


なお、既に Core2 LGA775 / Corei LGA1156 世代機の所有者であれば、 " SandyBridge " 機種に更新しても・・・所有欲やベンチマーク以外での大きな満足感は薄いかも?
現行 AMD ファンが十分満足しているように、数年前から既に「実用上のパソコン性能はほぼ飽和状態」と感じます。
まだ設定上の面倒さや実用面での不安も多少ありますが、より効果的な「体感性能 UP 」なら、システムドライブを SSD に交換する方がずっと高速です。

人気機種にして、もはや定番の Crucial RealSSD C300 の同等品。
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