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2012
02
13

SONY SRS-D3 解体新書

SRS_D3.jpg
ど中古だけど、サテライトスタンド付きの完動品でした。 台にしたテープが見切れてるのはご愛嬌。

レトロな 2.1ch スピーカー SONY SRS-D3 を、解体を含めて検証しました。
一昔前に、一部で知られたアクティブ・スピーカーセットですね。

名前は聞いたことがあったけど、実物を聴いたことがなく、古すぎてネットでも情報収集出来ない。
そんな時、偶然立ち寄った中古品屋で見つけて買ってみました。
値段は千円。 なので(聴いた上で)惜しげなく全バラでっす。


○概要
概ね '80 ~ '90 年代の製品でしょうか?
同世代にヒットした BOSE 501 シリーズのミニ版といった構成ですね。
とは言え、サブウーファー兼コントロールボックスは ATX ミドルケースを三分の一にしたような巨大さ。
サテライトは BOSE 501 のそれを一回り小さくし、シングル構成にしたような形状。


○試聴
一言で主観表現すれば、「なるほどねぇ」ぐらいが関の山かな?
確かに上手くハマった配置だと、やや高音域に振ったサテライトとサブウーファーの中低音が程良くミックスされ、明瞭で立体的な音場感があるのですが・・・そもそも音量というかパワー感が無い感じ。

また、この手の配置は「 1m 前後の正三角形」「サテライトを耳の高さに」とか言われますが、サテライト高は正しいとして、マトモに聴こえるのはせいぜい 60cm 前後半径の配置がギリ。
そして、その三角形配置の頂点に聴く人の頭がないと全然ダメで、頭をちょっと振るだけでも音感がズレる始末。
どうにも「お一人さま専用」で、ベスト配置がピンポイント過ぎる気がしました。

例えば BOSE 501 (現行は AM )系にも、多少その傾向があるのですが、良好に聴こえる範囲はコレの 10 倍近いと感じます。
まぁ逆に BOSE 501 / AM 系も、ここまでの近接配置は苦手なはずなので、対象フィールドが違うとは言えるかも。

なお細かく指摘すれば、サブウファーには通電中常に搭載電源由来のハムノイズが乗り、音声入力が 1 分ほど無いと自動で通電カット⇔都度ポップノイズ発生と、復帰直後の再生にコンマ数秒ほどの遅れが生じます。
検証は PC オーディオとしての接続でしたので、少なくともその用途では「全く使用に耐えない」が正直なところ。



○分解検証 1 ウーファーユニット
音響装置としての未練は微塵もなくなったので、分解して部品取り要素も探ってみました。
分解順はフェイス樹脂パネル及び、ボリューム等のコネクターを解除から。

flatpanel_bass.jpg
ここで驚いたのは、ウーファー・スピーカーが平面振動板なこと!

'80 年代は平面振動板がブームだったそうで、ソニーも同ユニットに腐心していたようですが・・・
解像度が高い反面、低音域に乏しいとされる同ユニットを(見えない位置に)使っているのは、かなり意外でした。

Bass_SPcoil.jpg
ただし、ソニーの平面振動板と言っても「 APM スピーカー」ではなく、やや延長したボイスコイルに 6cm 径ほどのアルミコーンが付き、その先に対角 9.5cm の平面振動板を貼りつけたような構造。
どうやら中心部はメタルコーンに沿って逆円錐状?の発泡スチロール、周辺部は数ミリ厚の同じく発泡スチロールなのですが、表面に繊維+樹脂コーティングのようでした。

こうした構造は初見なんですが、調べたら旧 Lo-D ブランドの発泡樹脂充填平面スピーカーに近いように感じました。
単体テストしたところ、超廉価な中華製 10cm ユニットよりは明瞭感(高解像度)を感じたのですが・・・果たして中低音ユニットに適したモノなのか?微妙なところ。

Bass_SP.jpg
スペックはご覧のとおりで、防磁型です。(今や希少な " Japan " に感動)


○分解検証 2 主基板&ボックス構造
ウーファーユニットを外すと、ボックス内には薄い吸音材が一枚置いてあります。
Bass_box.jpg

ちょうど布団のように主基板を覆っていて、めくるとこんな感じ。
SRS_D3_inner_PWB.jpg
こちらも、今や希少な日本製トランスですねぇ。

裏面の 8 本のビスを外すと、主基板ユニットが丸ごと外れてきます。
SRS_D3_PWB.jpg


SRS_D3_BrgDiode.jpg
ブリッジダイオードは D3SBA ( '92 年製?)系で、整流用コンデンサは 25v 6800μF でした。

主基板裏の金属板は、アンプと共締めされており、放熱板を兼ねています。
SRS_D3_PWB2.jpg
画像ではアンプ IC 確認の為、 IC を引き起こしています


アンプは、旧三洋製のカーステレオ用 12w が× 3 ( LR 及び SW )ですね。
SRS_D3_AMP_IC.jpg




ところで、ここまで覗いて疑問だったのは同「ウーファーボックス」の、無意味なデカさ。
Bass_box_inner.jpg
経路を仕切り版などで増幅することもないまま、最上部に申し訳程度に付いたバスレフポートなど、低音再生に思索を凝らした構造とは到底思い難い。
何となく「容量を机上計算」、もしくは「大きいと低音が出そうに見える( BOSE 501 系の大きさ比率に似せた)」で決めた?とすら邪推したくなる構造でした。
試聴しての低音も「あぁ、一応出てるね」程度。(当時の音楽性もあるのでしょうが)
このウーファーボックスって、半分程度の大きさでも性能上は成立したような気がしてなりませんねぇ。

ちなみに板厚もスピーカー取付面だけは妙に分厚いのですが、側面及び背面はそこまでではなく、何より背面は大穴に主基板(一体の金属板)をビス止めする複合構造。
拘るような価格帯の製品ではなかったのでしょうが・・・イマイチ釈然としないかな?


○分解検証 3 サテライト・スピーカー( SRS-003 )
入手してウーファー部の分解が「面白かった」としたら、このサテライトは「価値があった」存在でした。
SRS003_label.jpg


SRS003_satellite.jpg
形状から同社他ユニットの流用らしき 5cm PP コーン?スピーカーは、防磁密閉型で形状の似た BOSE 501 系より、やや高域のツイーター的な音が出ます。
画像で気付いた方が居るかも知れませんが、このユニットって本体(エンクロージャー)にネジ止め等では直接固定されてないんですよね。

何らかの拘りなのか?良く判りませんが、金属ネットが固定されたエンクロージャー前端部にスピーカー前縁部を嵌めこみ、エンクロージャー後部ごとネジ締めする構造。

satellite_inner.jpg
ここでスピーカーマグネット(カバー)とエンクロージャー内部の間には、肉厚のゴム(画像中央、グレーで磁石のように見えるが部品)置かれ、結果として半浮動的にスピーカーを支えています。

なお、私にとっての「価値があった」は構造ではなく「 501 系より少し高域の音が出る」って点です。
私の PC オーディオでは 2.1ch ユニットのサテライトに BOSE 501PR を使っているのですが、 501PR は「ミニマムサイズなスピーカーとしては優秀」感はあるものの、スコーカー的な中音で、近接環境ではやや粗い音(低解像度)も感じる。

BOSE スピーカーへの拘りなど無く、ある程度の音量で鳴らすなら良質なブックシェルフ大のフルレンジでも接続した方がイイ音なのですが・・・省スペース性+小口径スピーカーは、極小音量でもそれなりに聴こえるゆえの採用でした。
これまでツイーターでも追加するか? 501PR に換わるユニットを探すか?で迷っていたのですが、この SRS-003 を 501PR にプラスすることで、個人的には理想形の音になりました。
( BOSE は中古でも高いので購入確認してませんが、 501SE のサテライト構成に近いかも?)

ブランドプレミアムではなく BOSE サテライトの効率性に惚れ込んでる方や、多チャンネル・スピーカーセットへの選定に悩んでる方には、コイツが最良の(中古)パーツチョイスになるかもしれませんョ。


ゼロスタートなら、 BBE チップ搭載のこのアンプ+スピーカーセットがお買い得に感じるかな?
同価格帯の 2.1ch アクティブスピーカーは、今や二千円前後の製品と大差がない場合が多いし・・・

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